PROJECT
STORY
03

人を大事にする姿勢が脈々と息づく
『夢の銀行 Dream Bank づくり
プロジェクト』

CREATING “DREAM BANK”
PROJECT

PROFILE

Tadahiko Sato佐藤 唯彦

人事総務部 人事チーム長
2002年入行

“働きやすさ”と“働きがい”の両輪で充実
地域経済の持続的な成長実現への貢献が目標

企業が成長し業績を伸ばし続けていくためには、従業員が常にモチベーションの高い状態で仕事に向き合うことが欠かせない——。

荘内銀行では、ワーク・ライフ・バランスの実現に向けて、働き方に関する改善活動に以前から取り組んできた。行員処遇の基本方針に公正な処遇を明示し、性別にとらわれない能力活用を推進している点や、仕事と生活の両立を支援する独自の各種制度を実施している点などが評価され、男女共同参画等に関わる数多くの受賞歴もある。

その流れをさらに加速させ、より一層強固な組織づくりを目指すのが職場環境改善プロジェクト『夢の銀行 Dream Bank づくりプロジェクト』(通称:夢銀プロジェクト)だ。ES(従業員満足度)の向上こそが従業員の成長を促進し、さらにはCS(顧客満足度)向上、地域貢献の原動力となる。そんな哲学のもと、2020年度から3か年計画でスタートした。

『夢銀プロジェクト』は、第4次中期経営計画の基本方針である「働きがいのある職場づくり、従業員が能力を最大限に発揮できる魅力ある職場づくり」を実現するため、ワーク・ライフ・バランスに秀でた特色ある銀行創りに取り組む中心的プロジェクト。顧客のニーズに寄り添うコンサルティング営業を強化し、そのための人材育成に力を注ぐとともに、地域経済の持続的な成長実現への貢献を描く。

『夢銀プロジェクト』の狙いについて、人事チーム長として同プロジェクトを推進する佐藤唯彦がこう説明する。「私たち地方行員の使命は、地域のお客さまの夢を実現し、より良い生活を送っていくためのサポートをすること。永続的な地方創生や地域貢献が一番のミッションです。これをなし得るためには、私たち自身も成長を続けていかなければならないでしょう。行員一人ひとりが、やりがいや働きがいを持ちながら仕事に向き合っていくことが、ミッションの達成を支えていく。『夢銀プロジェクト』は、そんなシンプルな考え方からスタートしました」

佐藤をリーダーとする人事総務部では、スタートに向けてすぐさま具体的な施策づくりに着手した。様々なプランの可能性が検討されるなか、「どこに軸足を置くべきか」に最も注意を払ったと佐藤は言う。「働き方改革といっても、それは単に働きやすい職場を作ればいいというものではありません。それはあくまで“働きやすさ=外的な充実”です。私たちがさらに重視したのは、例えば『自ら学んだことをお客さまに提案したら喜んでいただけた』ですとか、『意識が変わり視野が広がったことで、より一層、自信を持って仕事に臨むことができた』といった“働きがい=内的な充実”なのです」。

“働きやすさ”と“働きがい”の両輪で充実できるプロジェクト。その先にこそ、真の意味でのESとCSがある。それが『夢銀プロジェクト』の根幹だ。

やりたいことに挑戦でき、
のびのびと力を発揮できる空気感を醸成していく

“働きやすさ=外的な充実”としてまず取り組んだのは、アニバーサリー休暇の新設やフレックス制度対象者の拡充、テレワーク対象者の拡大、副業兼業の解禁、服装の自由化など。地域性に配慮しながらも、現代のスタンダードに合わせ順次導入を進めていった。

一方、最重要施策と佐藤が位置づける“働きがい=内的な充実”として取り組んだのは、『ポストChallenge制度』の拡充だ。仕事への挑戦意欲が高い行員を対象に、専門性の高い店舗や県外支店での勤務、山形県や山形大学など外部専門機関への研修派遣に挑戦できるのがこの制度の大きな特色。様々な経験を通して能力・適性を伸ばし、キャリア形成していくことが可能だ。『夢銀プロジェクト』では制度の範囲を拡大し、行員がやりたい業務へ自ら手を挙げてチャレンジできる環境を整えたほか、知識習得の推進にも踏み込んだ。

行員間の円滑なコミュニケーションを図るべく『1on1(ワン・オン・ワン)ミーティング』も新たに導入した。上司と部下による1対1の対話の機会を、普段のフィードバック型の面談ではなく、業務上の悩みや将来への不安や希望など“モヤモヤしている気持ちを共有する場”と位置づけ、部下が自ら行動できるように導き支援する場とした。

佐藤が期待するのは、行員一人ひとりが、やりがいや意義をより実感しながら日々の業務に取り組むことができる環境へと高めていくこと。「制度が整えられたとしても、受け入れる風土がなければ行員の意識や行動は変わらず、業務そのものが変わらなければ働き方を変えることはできません。その点、荘内銀行に根付く自由闊達な雰囲気はプラスに作用していると感じます。やりたいことに挑戦でき、のびのびと力を発揮できる。そんな意識を一人でも多くの行員が持てる空気感を醸成していければと考えています」。

プロジェクトが進むにつれ、その効果は日に日にあらわれてきていると佐藤は話す。「働きがいに関しては、実際に従業員満足度アンケートをとった結果として、前年に比べ着実に向上しています。なかでも上司との関係など、身近な職場環境の数値が向上したことに大きな手応えを覚えています。プロジェクトの浸透が、行内の士気をさらに高めているようにも感じています。職場環境の充実は、モチベーションアップの大前提。これからも働きやすさと働きがいについて考えることを怠らず、付加価値の高い働き方ができるよう、働き方改革や福利厚生、人材育成・営業力強化について様々な施策を検討していきます」。

会社が率先して従業員のフォローアップを行い、成長できる環境を整備することは、従業員自身の安心感にもつながっていくだろう。働きがいのある職場づくり、従業員が能力を最大限に発揮できる魅力ある職場づくりを目指し取り組む。荘内銀行の“人を大事にする姿勢”は、これからも脈々と受け継がれていく。